Column Vol. 20 「誰の為に今のシゴトをするのか?」このシンプルな質問に秘められた真髄とは?

時節を挟んだときや分岐に差し掛かった時、または軸を見失っているクライアントの方々にこのような質問をする

 

「誰の為に今のシゴトをしていますか?」

 

さてこのコラムを見てくださっているあなたはどう答えるだろうか。

経営者ではなく、サラリーマンの方もおられると思うが、経営者の立場となって考えてもらいたい。

 

 

この質問をしたとき、S社の社長さんはこうお答えになった。

 

「生きるため」

 

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数十年も会社を経営され、今では二代目もようやく半分の業務を分業でこなすようになったのですが、業績は一向に上がらず、考えあぐねた挙句相談することにしたとのことだった。

 

相談と言うこともあり、オフィスに伺い社長さんを訪ねたのですが、応対した男性があまりにも不愛想で挨拶さえもなし、小声でボソボソという対応だったのにはまず腹が立った。

 

その男性が社長を呼びに行き、奥から元気がよく大きな声の社長さんが出てきてご挨拶をしてくれた。その挨拶が終わり、先ほどの不愛想な男性を紹介された、二代目だった。

 

社長さんに先ほどの出来事の話をすると、その二代目は「バックオフィス」を担当されているとのことだった。外回りや対お客様の殆どは社長さんが行っているとのことで、確かに口調は独特の営業口調である。

 

バックオフィスといえども、来社されるお客様への対応はあるのであり、初来社朝早々からあのような対応をされれば「一日が終わった」と思えるほどの対応の悪さには不信感さえ覚える。

 

そこで、社長さんにお伺いした

 

「お客様対応の社内基準ありますか?」

 

社長さんはニコニコ元気に

 

「ない」

 

とだけ答えた。

 

業績向上を鈍らす「甘え」と言う名の家族経営

家族間の話を思い出してもらいたい。父親が社長であろうが、大企業の重役であろうがその子供には肩書など殆ど関係なく普段から接していることである。それが、他人となるとどうなるだろうか。常識を持ち合わせているのであればまずそのようなことはないだろう。

 

そのような環境下、父親である社長が下した決断と指示を二代目にしたところで、帰ってくる反応は大体わかる ─ 反発。

 

それが日常的に続くのであれば、そのダメージは積りに積り大きくなっていくのが現状である。

 

昔の日本のシステムでは、修行や丁稚奉公という文化があるが、その意味が分かるのである。

 

 

社員を見れば、社長の在り方が分かる

会社を訪れた場合、その会社の社員の対応や服装、社風などで沢山のことが分かる。

また、社長の在り方や伸びるのか衰退するのかも瞬時に、である。

話を最初に戻すが、

 

「生きるため」

 

と答えた社長さん、もしあなたがお客様であればその答えを聴いてどう思うだろうか。

 

「確かにそうだ」と思うのか「生きる為にやっているなんて顧客を見てない」と思うかまちまちだと思うが、このコラムを読まれている経営者の読者には、このような回答をする方がいないことを望む。

 

この話をすると、貨幣概念の話となっていくので端的に解説をしていくが、物々交換から始まったビジネスがサイズや距離、有形無形問わず広がった現代でその価値交換券が貨幣であり、これを「ありがとう券」と呼ぶ経営者にも出逢ったことがある。

 

この言葉から分かるように、ビジネスは誰かのためになってこそ成り立つのであり、その最前線が「お客様」である。

 

それを忘れてしまっては、その在り方や考え方は色々な所に散在し見て取れるのである。

 

 

ただ一点の灯りに集中すること

関わるお客様が喜び、感動し、そして、その想いを伝えて頂けたとき、それに勝喜びはまずない。その瞬間、色々な苦労や苦難、無理難題など全て吹き飛ぶのである。それに加えて「~さんに出会えてよかった」というお言葉を頂けたときの喜びはかけがえのない感謝の気持ちでいっぱいになる。

 

その為に「目の前のお客様の為に」全身全霊で一点集中するのである。

 

そこには一ミリの迷いもなく、全力を注ぐのである。

 

このシンプルでかつ、最重要なことを経営者は社員やスタッフにその理由と経験からの話に載せて伝えているだろうか。

 

それがビジョンとなり、成長トレンド(経営計画)を描いていく未来への方針となり、目指すべき目的地が決まるのであり、その目的地に確実に到着するための行動指針が出来上がり、目的地でのあるべき姿と現在の在り方のギャップに気づけ修正出来るものでなければ意味を持たない。

 

現状維持から成長企業へと進路変更を決断した時に、この指針がないことに気づく経営者が多いが、ここを熟慮・熟考し全て言語化して社員やスタッフと共有してこそ本来の本領が発揮されるのである。

そもそも論的に言うと、社員やスタッフからしてみれば、社長が普段から何を考え、何故その考えに至ったか。また、どのようにすれば社長がやっているみたいに出来るようになるのか? を知りたいはずである。

 

それを知った社員やスタッフは、大概の場合、目が輝き活きいきとする。想いが伝わった瞬間だ。今まで「会社が、社長が何をしてくれるか」に期待していたものが、「自らが何か出来ないか」と自分たちに期待し始めるのである。

 

 

社長の決断は最高の成長剤

成長企業への第一歩の決断、そのあとのビジョンや目的地、目標(目的地へ確実に辿り着くためのチェックポイント)と目標確認、成長トレンド、それを完全に遂行するための行動指針が社長の中でしっかりとイメージ出来、完成した時、初めて「やるべきこと」が見えるのであり、その逆は無い。

 

それらを全てカタチ化するため、社長と共に社内に仕組みを作るマスターマインドを育成しながらこれから必要になる成長企業の仕組を作り上げるのが「インストラクター制度」であり、ただ単なる「教育」ではないのである。

 

「教育が~」とか「教育なんて~」と言う経営者に限って、自らを教育しなければならないことはこの「インストラクター制度」を構築し始めて痛いほど分かることであり、多くの経営者が揃って何度もなんども繰り返す言葉が

 

「学校の授業を真面目にやっておけばよかった」

 

と、後悔するのであるが、過ぎ去り日々に想いを馳せるより、今の進歩を如何に早く、効率よくしていくかにかかっている、という話をするのも常である。

 

世界50以上の教育現場で社内インストラクター制度をつくりあげてきた「人財育成プログラム制度」だからこそ、国境に関係なくその内面的な部分にも光を当て、作り上げていくのが「インストラクター制度」であり、全ての成長障壁を網羅し超越した成長企業へと変貌していくことが可能である。

「軸」と「在り方」その重要性に気づき始めた経営者が増え始めているのか、個別相談(スポットコンサルティング)の申し込みから、コンサルティング契約の流れが早くなってきている。

そのためか、

コンサルティングは現在3か月待ちとなり、個別相談(スポットコンサルティング)の先行予約のみ受け付けてる状態であるため早めの決断と行動をお勧めする。

 

成長企業へと変貌する社長の特長は「個別相談の依頼を電話またはWEBから3つ程の日時候補を挙げて申し込みをされる。

 

しかし、いつも思うのだが、一から始めて少人数で年商数億を築き上げた社長さんたちは凄いと尊敬する。

 

成長企業へと一歩を踏み出そうとしている社長さんを心から応援したい。

 

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個別相談(スポットコンサルティング)申し込みに関して

現在問い合わせ件数が増えており、クライアントさまの貴重なお時間を無駄なくご要望を受けるため、下記内容にご留意ください。

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