売れない会社ほど、「お客様を見ているつもり」になっている

「うちの商品は良いんです。」

経営相談を受けていると、本当にこの言葉をよく聞きます。

品質も良い。
価格も悪くない。
サービスも丁寧。

なのに、なぜか売れな
なぜでしょうか。

理由は、意外とシンプルです。

“お客様の目線”

がズレているからです。

これは、ものすごく重要な話です。

どれだけ努力しても、どれだけ良い商品でも、
お客様と目線がズレていたら、商品は売れません。


「良い商品なのに売れない」の正体

例えば、

老人向けの商品を、20代の感覚で作ったらどうなるでしょうか。

たぶん、ほとんど売れません。

逆に、子供向けの商品を、大人の理屈で作ったらどうなるでしょうか。
これも売れません。

なぜか。

見えている世界が違うからです。

人は、年齢によって、価値観がまったく変わります。

時間の感覚。
不安。
楽しみ。
欲しいもの。
嬉しいこと。

全部変わる。

つまり、お客様を理解するというのは、「データを見ること」ではありません。

その人の世界を、一緒に感じることなんです。


多くの会社は「頭」で商品を作っている

ここが、売れない会社の共通点です。
現場を見ていない。

なのに、頭の中だけで商品を作っている。

例えば、高齢者向け市場。
今、日本は少子高齢化です。

だから多くの会社が、「シニア市場は伸びる!」と言います。

でも、実際には、本当に高齢者にフィットした商品って、意外と少ないんです。

なぜか。

老人の気持ちを、本当に知らないからです。

例えば、高齢者というと、

「地味」
「弱い」
「保守的」

そんなイメージを持っている人も多い。

でも実際は違います。

最近、観光地や散策コースを歩くと、カラフルなスニーカーを履いて、オシャレなリュックを背負って、
仲間同士で笑いながら歩いている元気な高齢者が、本当にたくさんいます。

つまり、本人たちは、「老人」として生きていないんです。

「まだ人生を楽しみたい人」として生きている。

ここを理解しないと、商品はズレます。


“机の上”では、人の感情はわからない

これは介護でも同じです。

介護業界の商品を作るなら、

実際に介護施設へ行く。
車椅子に座る。
介護ベッドに寝る。
食事を体験する。
利用者と話す。

そこまでやらないと、本当の課題は見えません。

なぜなら、人の感情は、資料では見えないからです。

不安。
孤独。
寂しさ。
希望。
恥ずかしさ。

そういうものは、現場に行かないと、絶対にわからない。

つまり、売れる商品を作る会社ほど、“現場の感情”を見ています。


子供向け商品がズレる理由

これは、子供向け商品でも同じです。

大人って、すぐ「教育」を入れたがるんです。

「学びが大事」
「ちゃんとしてほしい」
「役に立つべき」

でも、子供はまず、“楽しいかどうか”で動きます。

昔、子供たちがゲームセンターで、セガの「ムシキング」に夢中になっていました。

カードを集める。
並ぶ。
対戦する。
何時間も熱狂する。

大人から見ると、「何がそんなに面白いの?」と思うかもしれません。

でも、本当に子供向けの商品を作りたいなら、一回、一緒に並んでみることです。

一緒に遊んでみる。
一緒に興奮してみる。

そこで初めて、「なぜ夢中になるのか」が見えてきます。

つまり、子供市場を理解するには、子供の“気持ち”に戻る必要があるんです。


経営で一番怖いのは、「お客様を分かった気になること」

ここが本当に怖いところです。

経営者って、経験が増えるほど、「分かった気」になります。

でも実際には、お客様の感覚は、どんどん変わっています。

昔売れたものが、今は売れない。
昔の常識が、今はズレている。

これは、お客様が変わったからです。
なのに、会社側の目線だけが、昔のまま止まっている。
すると、商品は売れなくなる。

つまり、“目線のズレ”とは、市場との距離が離れることなんです。


「目線」を合わせる会社だけが伸びる

では、どうすればいいのか。

答えはシンプルです。

現場へ行くこと。
お客様と同じ景色を見ること。

これです。

例えば、

・実際にお客様の家へ行く
・同じ店で買い物する
・同じ悩みを体験する
・同じ行動をしてみる
・同じ場所へ行く

ここまでやる。

すると、見える世界が変わります。

例えば、飲食店でも、本当に伸びる会社は、

「味」

だけを見ていません。

お客様が、誰と来るのか。
どんな気分で来るのか。
何を期待しているのか。

そこを見ています。

つまり、商品を見ているのではなく、“感情”を見ているんです。


GHOST経営™が重視する「現場目線」

GHOST経営™でも、非常に重要視していることがあります。

それが、

「現場感覚」

です。

どれだけ戦略が立派でも、お客様の感情とズレていたら、意味がありません。

だから、机上の空論ではなく、
現場。
現物。
現実。

ここを見る。

これが重要です。

そして、本当に強い会社ほど、現場を知る社員を大事にしています。

数字だけ見る人ではなく、お客様の感情を感じ取れる人。

そういう人材を、現場に置いています。


「売る」とは、共感すること

最後に、一つだけお伝えしたいことがあります。

商品を売るとは、押し付けることではありません。共感することです。

お客様の世界を理解し、同じ目線で景色を見ること。

その上で、「これなら役に立てる」を届けること。

だから、本当に売れる会社ほど、お客様を“管理”していません。

お客様を、理解しようとしているんです。

そして、その理解の深さが、商品力になり、ブランドになり、利益率になり、最終的には、会社の未来を決めていきます。

目線を忘れた瞬間、会社は市場からズレ始めます。

逆に、目線を合わせ続ける会社だけが、長く愛され続けるのです。